縮毛矯正かけたはずなのにチリチリになっちゃった。
そんな被害者を増やさないために!
縮毛矯正の注意点、工程を1から紐解いていきます。
どこかの美容師さんの参考になればと思います。
縮毛矯正を失敗しないための髪質診断
当日、ブローやストレートアイロンでどれだけクセを伸ばしているかを確認して、もしご来店時に把握できなければ、シャンプー後に一度70%くらいドライしましょう。
どこまで薬をつけたらいいか、どこがクセが強いかを見極めます。
毛先の状態によっては、極端に弱いお薬で、たまに全体をかけてあげると綺麗になりますが、
基本的に縮毛矯正はリタッチです。
美容院での施術履歴と、お家での熱処理履歴の把握。
カラーの回数や矯正履歴、熱を当てるスタイリングの有無を確認します。
ダメージしている髪だから、縮毛矯正をかけれないというのは、極端な場合以外はありません。
ただ、ダメージしている髪は、薬剤の浸透スピードも早く、過剰反応しやすい。
かかりすぎ=ビビリ毛につながりやすい。
という事故に繋がりやすいです。
失敗しないための1液選定の対策
クセの強さ、ダメージレベルでぬり分ける。
こちらのお客様は、表面、サイドの髪はクセが少なく、
3つのお薬を塗り分けます。
するとこのように、必要以上にダメージさせずに矯正することができます。
放置時間に余裕を持てる強さの薬剤設定をする
1液を塗り始めて、塗り終わるまで、大体10〜20分くらいかかります。
10分で流さなきゃいけないお薬を使ったとしたら、最初に塗り始めたところは、塗り終わるまでにタイムが来てしまいます。
つけてから20〜30分は放置できる計算のお薬で、クセが伸びにくい部位(大体後頭部)から塗り始めて、毛が弱い部分(大体こめかみ)
を最後に塗るようにしてコントロールしましょう。
お流しは後ろから。
シャンプー台に寝た状態で長く放置すると、毛が折れ曲がったり、頭皮に薬がベタッとついたりしてトラブルの原因になります。
お客様を寝かせたらすぐに後ろから流しましょう。そしてスピーディに全体を流します。
ドライ〜アイロン工程
ドライの水分バランスが大事。
水分が残っているところに高温を当てると、
髪の表面で水蒸気爆発が起こります。
強烈なダメージの原因となります。
しかし、全く水分がない状態にアイロンを当ててもクセの伸びが悪い。
水分がなくなる瞬間にどんな髪の状態になっているか。それがクセの伸びに直結します。
90%くらい。ハイダメージ部は95〜100%の水分量を目指してドライしましょう。
アイロンの温度設定と、スルースピードと。
140°c〜180°cの間で毛髪の強さで設定します。
エイジング毛や繰り返し履歴があるなどのダメージに弱い髪は、少し温度を下げ、
逆に強い髪は温度を上げます。
180°cでゆっくり入れると事故につながりますので、数回に分けて入れます。
温度を下げればゆっくりスルーでも大丈夫です。
しかし水分がやや残り気味の所にゆっくりスルーすると、危険です。
このあたりはどうしても経験と感覚によります。
2液で固定
2液をしっかりしないといけない理由は、2液でしか、髪は固定されないからです。
たっぷりつけていきましょう。
アフターフォロー
数日はあまりきつく結わかないよう説明し、
お風呂のあとはしっかり乾かすよう説明します。
まとめ
健康な髪の毛を強いお薬でまっすぐに伸ばす事自体は難しくありません。
ダメージ毛、エイジング毛は過ダメージにより思いがけぬ事故に繋がりますので、
大胆な薬剤設定にはせず、慎重にしていきましょう。
上手くコントロールすれば、毛先にカールも付けられます。→ストカール(縮毛矯正+ワンカール)でくせ毛を内巻きボブにするやり方