今では美容の中から欠かせなくなったヘアカラー。
そんなヘアカラーも以前ニュースで、ジアミンアレルギーで顔がパンパンに腫れてしまった女性が話題になりましたね。
欠かせないものだからこそ上手に付き合いたいもの。
既に病院でアレルギーだと診断されているかたも、そうでないかたも、この機会にぜひヘアカラーについて知ってみてください。
ヘアカラーのアレルギーとは。原因。
ヘアカラーに対してのアレルギーはほぼ、カラー1剤の主染料、パラフェニレンジアミン(通称ジアミン)のアレルギーによるものです。
一般的に当日夜や、翌日に症状が出ることが多いです。
残念ながら、一度このアレルギーが出てしまうと、治すのは難しいです。普通のカラーはオススメできません。
アレルギーはよくコップの水で例えられますが、人により受け皿の器の大きさは違います。
アレルギー物質に触れれば触れるほど、器に溜まっていき、あふれたら発症。
基本的にはあふれたままです。
花粉症も昔より、環境や食生活の変化により増加している(特に都心部がコンクリート化や大気汚染などが原因)ので、ヘアカラーのアレルギーももしかしたら今後増加していくのかもしれません。
とはいえ現在アレルギーをお持ちのかたはごく少数です。
パッチテストとは
腕の目立たない所で500円くらいの大きさでカラー剤を塗布し10分〜20分放置し流します。48時間放置しておき何もおきなければ問題ありません。
ヘアカラーにおいてパッチテストは義務です。
しかし現状としてはしていないサロンがほとんどです。
メーカー推奨のヘアカラーの手順は、サロンに一度来店して、パッチテストをしてその48時間後にもう一度来店して染めるという流れになりますね。
心配なかたや初めてカラーされる場合などは、ぜひお願いしてみてください。
ジアミンアレルギーの症状
*肌に対して刺激を与えるのは他にもアルカリや過酸化水素などの要素もありますがそちらの刺激はどちらかというと一時的な分類です。ジアミンアレルギーはもう少し痒みや痛みが長期間続くものになります。
そして大体時間差で訪れます。カラーした日の夜や翌日にかゆみが出たり湿疹ただれが起きたりします。
ジアミンアレルギーの予防
- 根本に付けずにカラーする
- ノンジアミンカラーで染めてもらう
アレルギーかなと思ったら
症状の程度は人により違うもの。
判断はやはり医師に任せるのが間違いありません。
皮膚科に行きましょう。
アレルギーの出ないヘアカラー
ヘアマニキュア、塩基性カラー(カラートリートメント)、100%天然のヘナ(ジアミン配合品のヘナもある)。
ブリーチのように染料なしのヘアカラーもあります。これは大体の美容室にあります。
そこにカラートリートメントやヘアマニキュアを乗せれば色味チェンジも可能です。
ヘアマニキュア
ヘアマニキュアとは、酸性のヘアカラーのことです。
一般的なヘアカラーは、アルカリの力で髪の毛を開いてメラニン色素を分解しながら染料を入れ込みますが、
ヘアマニキュアは髪を開かず、表面付近でイオンの力で吸着させて発色させます。
メリット
- ダメージは少ない
- コーティングに近いので艶も出る
- ジアミンアレルギーにも完全対応できる
デメリット
- 黒髪を明るくできないのが一番のデメリット。
- 肌についたらなかなか落ちないので注意が必要。
- 色持ちは2ヶ月程度で徐々に薄くなる。
しかし重ねて染めれば割と色持ちします。
ヘナ
メリット
- 植物性で安心。
- トリートメント効果がある。
ヘナの色素であるローソンという物質が、髪のダメージホールを埋めてくれる。
デメリット
- 植物性アレルギーの恐れもある
- 黒髪染まらない
- オレンジになりがち
- ヘナの匂いが3〜4日髪に残る。
そしてやっかいなのが、ジアミン染料の入ったヘナもあります。ヘナはハナヘナがおすすめです。
HC/塩基性カラー(カラートリートメント、カラーバター)
これも黒髪は明るくなりません。
ダメージはまったくないのですが、プロが使うタイプじゃないもの、いわゆる「お風呂で使うカラートリートメント」は染まりが薄い。
基本的に数週間で色味は落ちます。
例えば利尻昆布など、市販のモノで白髪を染めるカラートリートメントが色々なものが発売されていますが、基本的に色味は薄いものと認識。
マニアックなプロはこれに過酸化水素を混ぜて黒髪を明るくしたりします。
ノンジアミンカラー
ジアミン色素が入っていないけど他の色素でカバーして染め上げます。
黒髪も明るくなり色味も入ります。
ヘルバ
完全にジアミン染料0%のお薬です。
岡島が担当させていただくお客様で、アレルギーをお持ちの方には、これで染めさせていただくことが多いです。6レベルくらいなら白髪も入ります。
(日本人の地毛は4レベルが平均)
ただもちろん、ジアミンカラーより色味の幅は狭いです。表現しにくい色味もあります。
お客様や出したい色味によって、薬剤は使い分けるのが大事ですね。
都内近郊のかたでお悩みの方はぜひご相談ください。
ブリーチ
ブリーチはいわゆる漂白剤のこと。
カラーの染料とメラニン色素を壊すもの。
なので当然染料は入っていません。ヘアカラーのライトナーと呼ばれるものも同じです。
それで一度リフトアップをして流して、カラーバターやHC染料などで色味を入れてあげると、色味はかなり表現できます。
ヘアカラーアレルギーになりにくい塗布の仕方
ハケに圧をかけず、頭皮につかないように塗る塗り方です。
基本的には髪の毛の生えている方向と逆方向に髪を持ち上げ、お薬を塗布します。
ゼロテク、根本ぼかし、ネモギリ、など美容師により様々な呼び方があります。
まとめ
ジアミンアレルギーのお客様に対応するなら、これら様々な知識はもちろん、薬剤の準備が必要です。
お客様がご自分で白髪を染めたいのならヘナが簡単でしょう。
ぜひ事前に美容師さんにご相談ください。