近所の方で、男性で50代のダンディな、2週間に一回のペースでカットカラーで通ってくださる方がいました。
その方と何の話をしていたのか忘れましたが、その流れで教えてくれました事があります。
高倉健さんは、自分が1番’素’になれる場所は床屋で、毎日のように通っていたと。
そんな言葉を言いながら、マメに通ってくれているそのお客様は、そんな感覚で大事な居場所として僕の所に通ってくれているのかな、と嬉しくなっていました。
しかし当日に急にフラッと気軽によりたいそのお客様と、去年から変わった僕の営業スタイルではなかなか予約をおとりできず、更に引っ越してしまった事もあり、今では他のお店に通われているようです。
しかし年末には会いに来てくれて、また来るねと言ってもらえて心の底から嬉しかったのはつい先日です。
(昨日も来てくれました)
美容師、理容師のように、お客様とこんなに近い距離でスキンシップを取って、長時間お話する仕事を、僕は他に知りません。
そして、お客様にとってはこの空間は非日常だからこそ、色んな事を相談してくれるし、教えてくれる。帰る時にとてもスッキリした顔で帰るお客さんの顔を見るたびに自らも充実する。
美容室に行くのが面倒な人も世の中にはたくさんいるけど、それはその美容師やお店と相性が悪いだけ。必ず誰かと、何処かとは合うはず。
誰とも話が合わない人なんてこの世にいないから。
美しく容姿を整えるのが美容室で、その目的は大前提だけども、プラスα、人に会いに行く。
そんな居場所があるって理想ですよね。
そんな美容室、もしくはバーバーを見つけられたなら、それは現代に生きる人達にとってとても幸せな事だと思うし、その居場所になりたいと、僕は常に願う。