結局髪に対してトリートメントは良いのか、良くないのか。
ネット上では色々な情報が飛びかっていて、お客様も美容師でさえも、何を信じたらよいのか分からなくなりますよね。
結論としてトリートメントとは、
モノ、タイミング、頻度
を上手く扱える人が良く使えば良く傾くし、適当に扱えば悪くも傾くモノです。
髪は死滅細胞なので、傷んでしまったものは治らない。これは現在では変えようのない真実だと思います。
トリートメントは髪を傷めるという美容師さんも一定数いらっしゃって、それもモノによっては正解だと思います。
しかし”モノによっては”ですので、全部がそうなわけではありません。
たしかにカラーなどのケミカル施術の後に極度な皮膜を貼ると、それが剥がれた時に余計傷んだ気がします。
治す事はしませんが、メニューによっては、残留薬剤の除去から内部補修のみとか軽い皮膜など、
トリートメントといっても色々なメニューがあると思います。
確かにメーカーの方でも、信頼できない方はいらっしゃると思います。
これはどの成分がどう影響するのですか?と尋ねても、分からないか、適当にアドリブで答えてしまう方もいます。
僕達も、お客様から尋ねられて分からないこともあります。そういう時の返答の正解は、間違いなくこうです。
「勉強不足で申し訳ないのですが、調べなおして、改めて返答させていただいてもよろしいでしょうか?」
早い段階で回答すれば、むしろ信頼関係も厚くなりますし、知識も増えますよね。
ぜひ使っていただけると嬉しいです。
では、皮膜系のトリートメントに関してのお話をさせていただきます。
短期間指通りを良くしてくれて、摩擦などによるキューティクルの剥離など、更なるダメージを防ぐもの。
です。
メリットは、
修復されない髪の毛に対して、コンディショニング成分はクシ通りや全てにおける摩擦から髪の抵抗力を高める、
という意味で、強度を高めてくれます。持続性が、1日〜2週間ほどの期間での効果になります。
その他内部修復系のものに関しては、ハリやコシを出してくれたり、これも強度を高めてくれる役割はあります。
物により(1回のシャンプーで出て行くものから、やり続ければしっかり留まるもの)髪の中でどれだけお仕事をしてくれるかが変わりますが、これもいつかは髪の中から抜けていってしまうものです。
デメリットは、モノや頻度やタイミングにより意味のないもの、むしろ傷ませてしまうことがあるということです。
使ってる美容師さんが何をどう選んでいるかで決まります。施術者が詳しい方なのか、信頼できるのかで決めたらいいのではないでしょうか?
そんな基準で良いと思います。
あとは値段や時間に感覚が見合っているか。
例えば僕は以前通っていた歯医者で、虫歯を治しに行っただけで色々なプラスメニューを押され、とても嫌な気持ちになった経験があります。
歯はもちろんかなり大事なものですが、当時の僕にとっては、そこまでの出費と時間を使ってまでの価値は感じられなかったのですね。
おそらくその中でも本当にやった方がいいこともあったと思います。
ただ自分の感覚や財力がそこに追いついていない時点で、必要のないことなんですよね。
値段と価値を聞いてから選ぶ権利が消費者にはありますので、どんなお店でも値段を尋ねてから決めるのは、正しいことですよね。
トリートメントはバランスが重要です。
きちんと知れば良く傾きます。
そしてもちろん一番大事なのはお家での正しいホームケアということになりますね。
さて、ここからは
トリートメントの成分の役割を備忘録です。美容師さんなど知りたい方は参照してみてください。
アウトバスのオイルは揮発性のシリコーンで希釈。
ミリスチン酸イソプロピルやアジピン酸ジイソプロピルのようなドライオイルは毛髪上でべたつかない。
カチオン性ポリマー
滑り、まとまり、コシ
配合は0.5〜2%推奨
エモリエント剤
水添加ポリデセン、ポリイソブテン、エステル、シリコーン
均一な皮膜形成、疎水化、耐水性のある髪に。
ヒューメクタント剤
グリセリン、ジグリセリン、ベタイン、トレハロース、イソペンチルジオール
弾力性の向上、水分保持
サンスクリーン剤
Dパンテノール
ヘアカラーをキープするコンディショニング剤
ガルシールド hcs
参考文献:フレグランスジャーナル