熱によるスタイリングは、
最近のヘアスタイルには欠かせないものになっています。
形を作る、ツヤを出す、手触りを整える。
短期的なメリットとしては絶大ですが、あくまでも短期的なもの。
高温処理を毎日繰り返すと、内部構造を著しく破壊します。
髪の耐熱温度
たとえば230°cのアイロンを髪に当てたとしても、毛髪の温度は215°cまでしかあがりません。240°cで髪は分解されると言われていますから、そこまで高温が出るような機器設定になっているのですが、、。
実際髪の毛は、濡れている状態で60°cから傷みます。乾いていても130°cから(厳密には80°cから多少なり)タンパク質が変性しだします。
ドライヤーの吹き出し口は、大体100°cくらいです。これも近づけて集中的に当てすぎると、
熱変性します。
トリートメントは高温から守ってくれるのか。
それを守るもの、ヒートプロテクション効果が
求められていますが、それは科学的な位置付けでは、毛髪の温度を緩和するか、構造的ダメージを最小限に抑えるか。
実際問題、それをうたっている商品は多いですが、従来のトリートメントではそれを防ぐ可能性は低い。
(参考:FRAGRANCE JOURNAL8月号 p70〜)
ヒートケラチンや、エルカラクトンetc…熱で反応して髪を補強してくれるものも様々ありますが、ダメージを防ぐわけではありません。
(使用したほうが質感など向上するので、使ったほうが良いです。僕も矯正のアイロン前には必ず使います)
熱を当てる時間が一瞬で抑えられない一般の方々は、やはり温度は低めである事が理想でしょう。
美容師さんが巻くのを観察してみて、自分も同じくらいの時間で巻ける方なら、160°c。そうでなければ120〜140°cがオススメです。例えそれがヘアビューロンであっても、一応温度は下げた方がいいと思います。
140°cであれば、実際髪に伝わる温度は120°cくらい。
これならまだダメージは少ないでしょう。
そしてストレートアイロンは、優しくスルーでお願いします。
髪をまず整えてから、熱を置いてくるイメージです。
ここが再重要です。
長期的に髪を健やかに保つのは、美容師の適切な施術、ご自身での生活ダメージ予防と、良質なヘアケア剤にのみもたらせられます。
参考にしてください♪
岡島